どうも、剣れいや(つるぎれいや)です。
個人経営のサービス業について私の思いを暑苦しく語る、若干長めの記事でございます。
「細麺えらべるって最初に言ってほしかった!」という心の叫び。
私はついに、この内なる叫びを無視することはできなかった・・・。
とつぜんですが、今日、ラーメン屋に行きました。
以前に「ダシがあっさり且つコクがあって美味しかったけど、セットのご飯の炊き方が微妙だった」
と記憶していたラーメン屋。
ご飯は頼まずにラーメンだけ食べよーと思い、行ってみました。
味付け卵入りのラーメンを注文。
そして出てきたラーメンを見て、???
あれ?ここは本当に前と同じお店なのか?と疑うほどの見た目の違い。
なんなのだこの違和感は・・と思い、食べ始めてわかりました。
麺が違ったのです。
私は完全な細麺派。
太麺のラーメン屋には行かない。
だから、以前に太麺のラーメンだったら、選択肢から外していたはず。
なのに、麺が、太い。
なんだあ・・・前回と違うなあ、・・・と違和感を感じながらも完食しました。
記憶違いなのかとモヤモヤしながら、食後にお冷を飲んで店内を見回すと、ちょっと離れた席の壁に、とても小さい張り紙が貼ってあるのに気づきました。
「太麺or細麺」選べます。
・・・って
選べるんじゃん!注文時に聞いて欲しかった!!!
(T_T)
私の座った席にはその張り紙の内容や注意書きは無く、麺が選べることはメニューにも書かれておらず、ちょっと離れた壁の、小さな紙を見なければ分からないのです。
とても残念!!
ふとここで
自分が「残念」と感じるのはなぜか?と疑問が湧きました。
期待と異なる商品を受け取ったときの残念感、それはもちろんあります。(細麺たべたかった)
しかし、それだけではここまでの感情は沸き起こらない気がする。
自分の気持ちを掘り下げていくと、そこには商売に対する私なりの考え方がありました。
そのお店のやり方が、私の考え方に合わなかったので、なんだかモヤモヤしたのです。
それでは、もし私がラーメン店の店長だったらどんなふうにするだろう?と考えてみました。
さっそく脳内で架空のラーメン屋をつくりました。
仮に「ラーメン屋 アルダー」としておきましょう。
「最高のラーメンを食べてもらいたい」
それは、ラーメン店を出す人ならだれもが思うことかもしれません。
しかし「最高のラーメン」とは何なのでしょうか。
店長がこだわり抜いたラーメンのことでしょうか。
もちろんこだわりあってこその商品ですが、
お客さんがお金を払ってくれなければ、お店はつぶれてしまいます。
お客さんにとってどうでもいいこだわりは、自己満足になってしまいます。
ではお客さんに合わせたラーメンを出せばいいのか?
いやいや、すべてのお客さんに合わせていたらメニューが増えすぎて、経費で赤字になりそう。それは困ると品数を減らせば、多くのお客さんに合わせるほど、どこにでもあるような特徴のない味になり、売りがわからなくなっていきます。
チェーン店ならば、大量仕入れでコストを抑えられるし広告費もかけられるので、万人受けしたほうがいいと思いますが、個人経営ならとにかく売りがはっきりしていないと覚えてすらもらえない。
大切なのは
「自分のこだわり」を大切にしながらも、その「こだわり」を一番喜んでくれるお客さんに提供すること。
それが、お金を払うお客さんにとっての、最高のラーメンを提供することのはずです。
架空のラーメン屋「アルダー」を分析してみる
では「ラーメン屋アルダー」の売りを、看板から読みとってみることにしましょう。
店の看板から読み取れる情報
・手打ち生ラーメン
・こだわりの細麺
・店名は「アルダー」
・ニワトリのマークが掲げてある
これらの情報から、お店の提供しているものをお客さんが推測する。
・手打ち、生麺、こだわり細麺、と「麺」を前面に出していることから、麺が売りなのだろう。
・細麺推しなのだろう。
・ニワトリマークが掲げてあるので鶏のダシなのか。
・アルダーってなんだろう?ラーメン屋っぽくないな。ちょっと変わった店なのかも。
こうして店にとってのこだわりをわかりやすく提示することで
「自分の好みには合わないな」と感じた人は、「店に入らない」という選択ができます。
そして「いいね!それ食べてみたい」と思ってくれたお客さんがお店に入ってきたら、より詳しいメニューを見ていただいて、お客さん自身が「最高に嬉しいラーメン」を選ぶことができるんです。
これが、お客さんもお店も幸せになれる方法です。
自分の店に合わないお客さんへの思いやり
「麺よりもスープにこだわってる店に行きたい」とか「細麺はキライ」とか「魚介系のダシじゃないとイヤだ」とか「アルダーとか意味不明な名前のラーメン屋は入りたくない」とかいうお客さんは、お店に入ることもないので、無駄にガッカリすることもない。
逆に「麺はだんぜん細麺派」「鶏ダシいいね」「ちょっと他とは違う、変わった店が好き」というお客さんを呼び寄せることができるので、結果的にお客さんに満足してもらえる可能性が高くなります。
たくさんのお客さんを集めたい!の前に、自分の売りをはっきりさせ、わかりやすく伝える。
それは、自分の商品を「スキ!」と言ってくれる人にとっての愛であると同時に
自分の商品が「合わない」と感じる人への思いやりでもあると思うのです。
お客さんが望んでない商品にお金を出してもらうって、自分も相手も不幸になるだけですからね。
まとめ
今回私が行ったラーメン屋は、私の中に「残念」という感情を呼び起こし、私が普段意識していなかった様々な思いや考えを掘り下げるきっかけをもたらしてくれました。
自分の意に沿わないものや、イラっとした出来事は、じっくり掘り下げていくと、自分を知るきっかけになる。んですね。
ちなみにラーメン屋はやりませんのであしからず
剣れいや(つるぎれいや)
「脳内で架空のラーメン屋をつくりました。」へのコメント
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