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2016年9月6日
舞踏家の鏡ざゆら氏との
パフォーマンスアート・コラボレーション。
鏡ざゆら氏は、「大野一雄舞踏研究所」という舞踏 (ぶとう) 教室の研究生でもあり、日々、自らの身体と対話しながら、舞踏とは何かという探求を行なっているアーティストです。
コラボ作品を撮影するにあたって、鏡ざゆら氏が研究所と交渉し、撮影の為に稽古場の一部を借していただけることになったため、今回の収録が実現しました。
「大野一雄舞踏研究所」の設立者である大野一雄氏は
100歳を超え歩けなくなっても車椅子で踊りつづけ、身体が動かなくなると手だけで踊りつづけ
その純粋な表現によって世界に衝撃を残し、2010年にこの世を去った、世界的舞踏家。
その大野一雄氏が設立した「大野一雄舞踏研究所」は、1949年に始まり、1961年に現在の稽古場が建設されたとのことでした。
現在、ご子息であり舞踏家の大野慶人(よしと)さんが舞踏の本質について教えられています。
舞踏(Butoh)は、日本より海外からの評価が高いようで、こちらの舞踏研究所には毎週、ヨーロッパをはじめとする海外のアーティストの方々が学びに訪れているようです。
表現への飽くなき探究心を持った求道者が集い、学び、巣立っていく場。
数々の表現者が残してきた、非常に高密度なエネルギーが充満している場所で収録ができたことが、とても感慨深く、非常に濃厚な体験となりました。
研究所の稽古が始まるの時間をお借りして、セッティングと打ち合わせを行い、その後、間髪いれず撮影に入りました。
鏡ざゆらとは、過去に10年ほど音楽活動を行なっていましたが、今回は、また違った表現方法でのコラボレーションであり、どういったものが出来上がるのか未知数でありました。
しかし、いざ表現の次元に入り込むと、時間は消え去り、音楽と一体になった鏡ざゆら氏の動きのエネルギー、音楽のもつエネルギーを感じ取り、私の身体は、その物語の奥にあるものを感じ取りながら動きはじめました。
曲は、Samuel Barberによる「Adagio for Strings」
邦題「弦楽のためのアダージョ」
第一部「発露」。
何かが勃発し、何かが壊れた。
第二部。
鏡ざゆらのバラを使った表現。
背後にそのエネルギーを受け、瞬間的に生まれ出ずる歴史のさらなる深部へと向かう。
第三部。
鏡ざゆらの、絵からのエネルギーを受けてのアプローチ。
鏡ざゆらの表現が変化し、それにより絵がさらなる要求をしてくるのを感じる。
絵の声に応えるため、新たな色を刻み込む。
戦争と女性性
絶望と悲しみ
そんなキーワードが降りてきました。
今回のコラボレーションは、私にとっての転機となり、何十年もの間、自分の表現方法を模索しつづけてたどり着いた、貴重なひとつの答えとなりました。
【ISOMER】Butoh×Painting
動画 17分56秒 ※音量にご注意ください。
◆第二部 00分6秒〜
◆第二部 06分41秒〜
◆第三部 14分00秒〜
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