【深海の炎】くるしくてもいい。どんぞこを這うようにしてでも

 

海と炎は、切り離されている

 

空から燦々とふりそそく

太陽の炎を浴びているのは

広大な海の、ほんの一部でしかない

 

しかし

 

海底の

そこしれぬ暗い闇の

そのさらに深い大地の裂け目から

 

ときとして

炎は吹き上がる

 

その炎は

大地を揺り動かし

暗く冷たい海に

熱を吐き出す

 

 

大地のおおきな躍動が

あらゆるものを揺さぶり

 

命のめぐりあわせを、

秩序を

ゆらがしていく

 

 

今、を

いきよう

 

くるしくてもいい

どんぞこを這うようにしてでも

 

 

きっと、そのさきに

何かが待っている

 

 

それが、絶望のすがたをしているのか

それが、希望のすがたをしているのか

だれにもわからないけれど

 

それがどんな姿をしているとしても

 

ただ、前だと感じる方に進む。

 

 

どんなものに、めぐりあおうとも

 

進むこと、それが

いきることなんだ

 

 

Reiya Tsurugi

 

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