見えない扉を開くために

どんなに見渡しても

そこから見える場所には、解決策は見あたらなかった。

 

だから、絶望しながらも

他にどうすればいいか分からず

いつもと同じ道を行き来していた。

 

いつまで待っても

助けは来ない。

分かってた。

 

他力本願に

待つんじゃなくて

自分が動くしかないんだと

分かってたんだ。

 

そこから見える景色には

解決策は見あたらなかった。

 

だから、少し先を進んでいる人たちの言葉を

たえず受け取ろうとした。

 

私がいたその場所からは見えない景色を

 

その人たちは、伝えてくれていたから。

 

 

あの時の私は

すがるように

むさぼるように

 

彼らの言葉を取り入れようとした。

 

 

そのときの私に見えなかった景色を

伝えてくれていた人たちは

 

異なるステージの言葉を

私にもわかるように

 

あらゆる角度から翻訳して

伝えようとしてくれているようだった

 

 

未知の景色を

それを見たことのない人たちに

経験も価値観も違う人たちに

言葉で伝えるのは不可能に近い。

 

でも、

それでも

想いや、願い

祈りや感動

言葉で語りつくせない

あらゆる熱にのせて

 

本当に伝えたい言葉は、届く。

 

たとえ理解まで到達しなくとも

 

ああ、この人のことばは本物だと

 

そう思える人の言葉だけを

必死で受け取りながら

 

たどたどしくも

進んできた。

 

今、ひとつの節目に来たのを感じている。

 

これまでを振り返り

そして、次へと移行していくために

 

またひとつ

覆いかぶさっていたベールを取り去っていく。

 

 

何層にも

じぶんを偽って生きていたなんて

気づくだけでも怖いこと。

 

でも、それに気づかないで生きるほうが

もっと、ずっと怖いと思った。

 

 

さらに先へ行こう。

止まっていることは辛いこと。

 

進んで行こう。

 

どこへ辿り着くのかは、わからなくとも。

 

 

剣れいや

 

 

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