なぜ光のふりをする
なぜ光になりたがる
ホンネを叫ぶ声だけが
霧の中を彷徨う心にとどくのに
えてして闇を叫ぶものは
自らの光に気づかないものだけれど
闇を隠す必要はない
闇を恥じる必要もない
キレイなふりなんか
しなくていい
光アピールも
意識高い系アピールもいいけど
ホンネはどこにあるんだ
苦労アピールも
頑張ってるアピールもいいけど
夢はどこにあるんだ
自分に返ってくるものばかりを見ながら
何かを発することが当たり前
そんな世界に別れを告げる
私はもう振り返らない
なんの利害関係もない
なんの利益もない
その状態で、どれだけ熱くなれるのか
どれだけ熱く語れるのか
それだけが、私の指標となる。
これまで、一体何をやってきたんだろう
まだまだだった
過去の枠から出ていなかった
どう見られるかを捨てつづけ
何を伝えたいのかも捨て続け
ただ自分のやりたいことをやる
言いたいことを叫ぶ
右も左も
上も下もないこの空間
指標は、ただひとつ
自分の魂の中心
それは、ただ
地球の上
ただそれだけの条件が提示された
完全な自由であり
過酷であり
孤独であり
そして不毛な旅
いついかなるときも
魂の中心へ。
その微かな温もりと
ちいさな声は
見失ったら最後
暴走する世界の
その想念の渦が目前に迫り
欲望の階段を転落する
その世界は
鮮やかであり
漆黒であり
それは同時に
一点の曇りもない純白の空
心を飛翔させながらも
大地を踏みしめ
一歩ずつ進んでいかねばならない
この矛盾に満ちた
この難解な旅の途中で
私の心に届く声たちが
同じ志をもつ魂の声たちが
かすかな
しかし
鮮やかな閃きをもって
私の中に共鳴していく
波紋のように
拡がりながら。
それを受け取るたび
おなじこの時代を生きていることに
この瞬間につながっていることに
言葉にならない感慨が沸き起こる
私はいま、
まっすぐ進んでいるか
それは
通り過ぎ、振り返らなければ、分からない。
ひとつひとつ
確かめながら
はるか彼方をみつめ
そして、また
この広漠たる大地のうえ
足元を踏みかため、進んでいく。
剣れいや
「闇にいるなら、闇を叫べばいい」へのコメント
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