幻惑のロイヤルブルーの羽をもつ
不思議な生き物が舞い降りた。
左右非対称の顔。
化石のような色合い。
美しく色を変える魅惑の羽。
この世のものではない、幻獣か。
とにかく、彼は美しく、歪んだ生き物だった。
整うことには
それなりの理由がある。
歪むにも
それなりの理由がある。
私は、歪んだまま生まれ出でようとする魂には、そのままの姿を与えたいと思う。
そこに、もし
私の「整えよう」とする意図が入ってしまえば、私のエゴによって、その魂の個性を消すことになる。
それだけはしたくない。
きれいなものなら、この世界にあふれている。
きれいなものが欲しいなら、それらを手に入れればいい。
整えようとすれば、いかようにも美しくなる。
多くの人が美しいと感じる基準で、磨きあげればいい。
しかし、私は「生命の個性」を現したい。
生命の本質は生々しさであり、傷であり、歪みであると、私は感じるのだ。
それこそが個性だと。
荒々しく生々しい気高さ。
それを私は、美しいと感じる。
何によって傷つくのか
何によって歪むのか
その、魂の願望と自然界における現実の狭間で揺れ動き、うごめくエネルギーこそが生命だと感じる。
ねじ曲がり、曲りくねりながらも、生きたいと願う。
生きるために、生きる。
魂に純粋であるために、歪みつづける。
それこそが生命。
それゆえに私は、歪みながらもひたすらに進もうとする「魂」を、表現したい。
剣れいや
「【作品】幻惑の青い羽。幻獣の頭 – Acient Eidolon beast」へのコメント
コメントはありません